就労継続支援B型の工賃向上と施設外就労・在宅支援について
こんにちは。
広島県府中市の「行政書士Astra法務事務所」
代表行政書士の清水 篤です。
就労継続支援B型の運営では、
「どうすれば利用者様の工賃を上げられるだろうか」
ということを日々考えておられる事業所様も多いのではないでしょうか。
令和6年度の報酬改定では、平均工賃と基本報酬の関係がこれまで以上に重視される仕組みとなりました。
今回は、工賃向上を考えるうえで知っておきたいポイントについて整理してみたいと思います。
工賃向上がより重要になっています
就労継続支援B型では、利用者様へ支払う平均工賃月額によって、基本報酬の区分が決まります。
そのため、工賃向上への取り組みは、利用者様の生活の充実だけでなく、事業所の運営にも大きく関わってきます。
令和6年度の報酬改定では、人員配置区分として「6:1」が新設されました。
これは、
利用者さん6人に対して職員1人以上を配置する体制
のことです。
従来からある
・10:1(利用者さん10人に対して職員1人)
・7.5:1(利用者さん7.5人に対して職員1人)
よりも手厚い配置となります。
職員を多く配置するため人件費は増えますが、その分、基本報酬も高く設定されています。
このことからも、
「利用者様への支援を充実させながら、工賃向上にも取り組んでいく」
という国の方向性が見えてきます。
内職だけに頼る難しさ
工賃向上を目指すうえで、多くの事業所が取り組んでいるのが内職や軽作業です。
もちろん、それ自体はとても大切な仕事です。
しかし、就労継続支援B型には特有の難しさもあります。
利用者様の体調には日々波があります。
予定していた人数が揃わなかったり、急なお休みが出たりすることも珍しくありません。
また、納期がある仕事の場合は、安定して作業を進める体制づくりも重要になります。
そのため、工賃向上を考える際には、内職だけに頼らず、さまざまな選択肢を検討することも必要になってきます。
施設外就労という選択肢
その一つが施設外就労です。
企業などの現場に出向いて作業を行うことで、事業所内では経験できない仕事に取り組むことができます。
利用者様にとっては一般就労を身近に感じる機会となり、事業所にとっても仕事の幅を広げるきっかけになることがあります。
もちろん、企業との調整や支援体制の整備は必要ですが、工賃向上を考えるうえで重要な選択肢の一つと言えるでしょう。
在宅支援の活用
もう一つの選択肢が在宅支援です。
体調面や移動面の理由から通所が難しい方でも、自宅から支援を受けながら活動できる場合があります。
近年はパソコンを活用した業務なども増えており、在宅支援の可能性は広がっています。
利用者様の選択肢を増やしながら、生産活動の幅を広げる方法として検討する価値は十分にあると思います。
大切なのは事業所に合った方法を考えること
工賃向上に絶対的な正解はありません。
地域性や利用者様の特性によって、適した方法は変わります。
大切なのは制度の仕組みを理解したうえで、利用者様に無理をさせることなく、事業所として継続できる形を見つけることです。
利用者様にとっても、スタッフにとっても、そして事業所にとっても無理のない形で工賃向上を目指していくことが、長く愛される事業所づくりにつながるのではないでしょうか。
広島県府中市
行政書士Astra法務事務所
代表行政書士 清水 篤
