【就労B型の素朴な疑問】施設内に作業室があるのに、外へ働きに行ってもいいの?

就労継続支援B型

広島県東部(府中市・福山市・尾道市・三原市)で障がい福祉サービスの立ち上げに奮闘されている皆様、こんにちは。
行政書士Astra法務事務所の代表行政書士、清水 篤(しみず あつし)です。

「就労継続支援B型(就労B)の事業所には、広い作業スペースが必要なはず」
「それなのに、時々外の企業で働いている利用者様を見かけるけれど、外に行ってもいいの?」

指定申請に向けて物件を探している経営者様から、このような素朴な疑問をいただくことがあります。

一見すると矛盾しているように思えるこの仕組み。
実は、国が公式に認めている「施設外就労(しせつがいしゅうろう)」という大切なルールが存在します。

今回は、なぜこのような一見不思議なルールがあるのか、その「本当の理由(制度趣旨)」にスポットを当てて、分かりやすくお話しします。


なぜ「施設の外へ働きに行く」ルールがあるのか?

結論から申し上げますと、就労B型の利用者様が、事業所の外(一般企業など)へ出向いて働くことは、ルール上まったく問題ありません。

では、なぜ国は「施設内に定員分の作業スペースを作らせる」一方で、わざわざ「外に働きに行くルール」を設けたのでしょうか。

その理由は、「施設という守られた環境から一歩外に出て、本物の社会と触れ合いながら、自立に向けた実戦経験を積むため」です。

事業所の中での作業は、慣れ親しんだスタッフや仲間に囲まれており、非常に安心できる空間です。
しかし、その居心地の良い環境(ハコ)の中だけに閉じこもっていては、以下のような貴重な機会を逃してしまいます。

  • 一般企業で働くときのリアルな空気感
  • 地域の人々や社会との実際の関わり

国は、事業所をただの「作業部屋」にするのではなく、利用者様が社会へ羽ばたくための「本物の訓練ステージ」にしてほしいと願ってこのルールを作ったのです。


施設の中に「広いスペース」が必要な本当の理由

ここで、誰もが思う自然な疑問が湧いてきますよね。

「外で働くのが基本なら、高い家賃を払い続けてまで、全員分の広い施設を借りる必要はないのではないか?」

経営者様であれば、誰しも「もったいない」と頭を悩ませるポイントです。
しかし、国が施設内に必ず一定の作業スペース(3平方メートル以上×定員分)を求めるのには、とても深い理由があります。

それは、「体調を崩したり、外の仕事がなくなったりしたときに、いつでも安心して戻ってこられる『実家』のような場所を確保するため」です。

一般企業での仕事は、どうしても相手の会社の景気やスケジュールに左右されます。
また、利用者様の体調も毎日万全とは限りません。
もし「外の仕事」だけを頼りに事業を作ってしまうと、仕事が途切れた瞬間、利用者様は「明日から行く場所」を一瞬で失ってしまいます。

「外の世界へ挑戦するのは素晴らしいこと」
「でも、傷ついたり疲れたりしたときは、いつでもここに帰ってきて休んでいいんだよ」

そう言える、絶対的な安心の拠点(ハコ)をあらかじめ用意しておくこと。
これこそが、国が何よりも最優先している福祉の「セーフティネット」の本質なのです。


地元の企業と利用者様を繋ぐ、最高のステージへ

この「施設外就労」という仕組みは、利用者様の工賃(お給料)をアップさせるための最大の武器でもあります。
一般企業の中に入って直接作業を請け負うため、事業所内で内職をするよりも、高い作業賃をいただけるケースが圧倒的に多いからです。

  • 朝、いつもの事業所に集まって顔を合わせる
  • スタッフと一緒に地元の工場やスーパーへ出向く
  • 地域の人たちと「おはようございます」と挨拶を交わす
  • 本物の仕事に触れて、しっかりとお給料をもらう
  • 夕方には、安心できる我が家のような事業所に戻ってきて一息つく

この、生活に心地よい「メリハリ」を生み出すことこそが、このルールの本当の狙いであり、現場の皆様にしか作れない最高の支援のカタチです。

「自分の事業所でも、地元の企業と連携して外での作業を作りたい」
「そのためには、物件選びと書類の準備をどう進めればいいの?」

新しく事業を始めるにあたり、そんな熱いビジョンや不安が湧いてきたら、ぜひ私に相談してください。

行政書士Astra法務事務所は、府中市・福山市・尾道市・三原市の地域性を熟知したパートナーです。
複雑な基準をクリアしながら、利用者様が生き生きと社会で輝ける事業計画を、一緒にカタチにしていきましょう。

行政書士Astra法務事務所
代表行政書士 清水 篤

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